92 コンピュータの構成 H27-18

コンピュータを構成するハードウェアは、コンピュータの機能面から概念的に入力装置、出力装置、記憶装置(主記憶装置及び補助記憶装置)及び中央処理装置(制御装置及び演算装置)に分類される。

  1. コンピュータのシステムの内部では、情報は特定の形式の電気信号として表現されており、入力装置では、外部から入力されたいろいろな形式の信号を、そのコンピュータの処理に適した形式に変換した後に主記憶装置に送る。
  2. コンピュータが内部に記憶しているデータを外部に伝える働きを出力機能といい、ハードウェアのうちで出力機能を担う部分を出力装置という。出力されたデータを人間が認識できる出力装置には、プリンタ、ディスプレイ、スピーカなどがある。
  3. コンピュータ内の中央処理装置のクロック周波数は、LAN(ローカルエリアネットワーク)の通信速度を変化[させない(無関係)]。クロック周波数が高くなるほどLANの通信速度が向上[しない(無関係)]。また、クロック周波数によって磁気ディスクの回転数が変化[しない(無関係)]。クロック周波数が高くなるほど回転数が高く[ならない(無関係)]。
  4. 制御装置は、主記憶装置に記憶されている命令を一つ一つ順序よく取り出してその意味を解読し、それに応じて各装置に向けて必要な指示信号を出す。制御装置から信号を受けた各装置は、それぞれの機能に応じた適切な動作を行う。
  5. 算術演算、論理判断、論理演算などの機能を総称して演算機能と呼び、これらを行う装置が演算装置である。算術演算は数値データに対する四則演算である。また、論理判断は二つのデータを比較してその大小を判定したり、等しいか否かを識別したりする。論理演算は、与えられた論理値に対して論理和論理積、否定及び排他論理和などを求める演算である。

解答(3)

 

主記憶装置等に用いられるICメモリに関する記述

  1. RAM(Random Access Memory)は、アドレス(番地)によってデータの保存位置を指定し、データの読み書きを行う。RAMは、DRAM(Dynamic RAM)とSRAM(Static RAM)とに大別される。
  2. ROM(Read Only Memory)は、読み出し専用であり、ROMに記録されている内容は基本的に書き換えることができない。
  3. EPROM(Erasable Programmable ROM)は、半導体メモリの一種で、デバイスの利用者が書き込み・消去可能なROMである。データやプログラムの書き込みを行ったEPROMは、強い紫外線を照射することでその記憶内容を消去できる。
  4. EEPROM(Electrically EPROM)は、利用者が内容を書換え可能なROMであり、印加する電圧を読み取りのときよりも[高く]することで何回も記憶内容の消去・再書き込みが可能である。
  5. DRAMは、キャパシタ(コンデンサ)に電荷を蓄えることによって情報を記憶し、電源供給が無くなると記憶情報も失われる。長期記録の用途には向かず、情報処理過程の一時的な作業記憶の用途に用いられる。

解答(4)

83 フィードバック制御系の動作 H28

フィードバック制御系における三つの基本的な制御動作.

  • 目標値と制御量の差である偏差に[比例]して操作量を変化させる制御動作を[比例]動作という.
    この動作の場合,制御動作が働いて目標量と制御量の偏差が小さくなると操作量も小さくなるため,
    制御量を目標値に完全に一致させることができず,[定常偏差]が生じる欠点がある.
  • 一方,偏差の[微分]値に応じて操作量を変化させる制御動作を微分]動作という.
    この動作は偏差の起こりはじめに大きな操作量を与える動作をするので,
    偏差を早く減衰させる効果があるが,
    制御のタイミング(位相)によっては偏差を増幅し不安的になることがある.
  • また,偏差の[積分]値に応じて操作量を変化させる制御動作を積分]動作という.
    この動作は偏差が零になるまで制御動作が行われるので,[定常偏差]をなくすことができる.

解答(2)

82 フィードバック制御系の評価 H15

一般のフィードバック制御系においては,制御系の安定性が要求され,
制御系の特性を評価するものとして,[定常]特性と過渡特性がある.

サーボ制御系では,目標値の変化に対する追従性が重要であり,
過渡特性を評価するものとして,[ステップ]応答の遅れ時間,立上り時間,[行過ぎ量]などが用いられる.

 

解答(4)

81 フィードバック制御系の構成 H14

図は,制御系の基本的構成を示す.
制御対象の出力信号である[制御量]が検出部によって検出される.
その検出部の出力が比較器で[基準入力]と比較され,その差が調整部に加えられる.
その調整部の出力によって操作部で[操作量]が決定され,制御対象に加えられる.
このような制御方式を[フィードバック]制御と呼ぶ.


解答(5)

80 自動制御系の分類 H21

自動制御系には,フィードフォワード制御系とフィードバック制御系がある.

常に制御対象の[制御量]に着目し,これを時々刻々検出し,[目標値]との差を生じればその差を零にするような操作を制御対象に加える制御が[フィードバック]制御系である.
外乱によって[制御量]に変動が生じれば,これを検出し修正動作を行うことが可能である.
この制御システムは[閉ループ]を構成するが,一般には時間的な遅れを含む制御対象を[閉ループ]内に含むため,安定性の面で問題を生じることもある.
しかしながら,はん用性の面で優れているため,定値制御や追値制御を実現する場合,基本になる制御である.

 

解答(4)

79 自動制御系の分類 H26

シーケンス制御に関する記述

  1. 前もって定められた工程や手順の各段階を,スイッチ,リレー,タイマーなどで構成する制御はシーケンス制御である.
  2. 荷物の上げ下げをする装置において,扉の開閉から希望階への移動を行う制御では,シーケンス制御が用いられる.
  3. 測定した電気炉内の温度と設定温度とを比較し,ヒータの発熱量を電力制御回路で調節して,電気炉内の温度を一定に保つ制御は[フィードバック]制御である.
  4. 水位の上限を検出するレベルスイッチと下限を検出するレベルスイッチを取り付けた水のタンクがある.
    水位の上限から下限に至る容積の水を次段のプラントに自動的に送り出す装置はシーケンス制御で実現できる.
  5. プログラマブルコントローラでは,スイッチ,リレー,タイマなどをソフトウェアで書くことで,変更が容易なシーケンス制御を実現できる.

解答(3)

78 ヒートポンプ H23

ヒートポンプはエアコンや冷蔵庫,給湯器などに広く使われている.
図はエアコン(冷房時)の動作概念図である.
[低]温の冷媒は圧縮機に吸引され,室内機にある熱交換器において,室内の熱を吸収しながら[気化]する.
次に,冷媒は圧縮機で圧縮されて[高]温になり,室外機にある熱交換器において,外気へ熱を放出しながら[液化]する.
その後,膨張弁を通って[低]温となり,再び室内機に送られる.

暖房時には,室外機の四方弁が切り替わって,冷媒の流れる方向が逆になり,室外機で吸収された外気の熱が室内機から室内に放出される.
ヒートポンプの効率(成績係数)は,熱交換器で吸収した熱量をQ[J],ヒートポンプの消費電力量をW[J}とし,熱損失などを無視すると,冷房時は Q/W,暖房時は 1+Q/W で与えられる.
これらの値は外気温度によって変化[する].

 

解答(5)